王朝文化の宝庫~  陽明文庫

陽明文庫は公家の「五摂家」の筆頭・近衛家に伝わる古文書,典籍、記録、日記、古美術品など20万点以上が保管されています。場所は仁和寺の西の静かな木立の中で、白い蔵が二つならんでいます。そのひとつ、入り口に近い書庫の二階に案内して頂きました。部屋の周囲に目をやると掛軸、絵画、巻物などに寛永の三筆・近衛信伊や安土桃山の三条西実隆など、きら星のごとく有名書家や歌人の消息が飛び込んできます。何といっても圧巻は中央の陳列ケースに展示されている藤原道長の「御堂関白記」(国宝)です。日記には寛弘四(1007)年の年号が記され、各行の空欄に入らない場合は、裏側に道長の直筆がびっしりと書き込まれています。よくも千年の長い間、災害を逃れて今日まで無事に残っていたものです。マスクを着用しているので特別にと展示のガラスケースを開けて頂きました。文庫長・名和修氏の説明を聞きながら、じかに筆跡をたどると、歴史の重みがひしひしと伝わるようで、時空を越えた臨場感に密室の中で、わくわくと高まりを覚えます。昭和13(1938)年に時の内閣総理大臣・近衛文麿によって公益法人として財団が設立されましたが、いまのところは残念ながら学術研究者の紹介による場合を除いて非公開になっています。なお「御堂関白記」はユネスコの世界記憶遺産に登録の手続きが進められているそうです。

陽明文庫 (右京区宇多野上の谷町) 設立昭和13(1938)年 敷地約1万㎡、書庫2棟、閲覧事務所、虎山荘いずれも国の登録有形文化財

陽明文庫、左右の二棟の書庫 (礎石に皇紀2600年の年号が記されている)

 

 虎山荘 昭和19(1944)年の設立 数寄屋造、庭園は九代目小川治兵衛の作庭

sakuragai6 の紹介

京都を愛する、ロマンティストの男性シニアです。
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