京の風流な狐たち  

狐は人を化かすいたずら好きの動物と考えられたり、稲荷神の眷属として信仰されたりしています。京のユーモラスな狐の話を三題。

① 囲碁や茶道の好きな宗旦狐   相国寺の境内に住んでいた古キツネ。千利休の孫の宗旦が塔頭の慈照院に茶室を作って茶会を開いたところ、狐が宗旦に化けてお点前を見せたそうです。また近所の人の碁の相手や不振の店を繁盛させたりもしたそうです。鐘楼のかたわらにある「宗旦稲荷」は開運の神として親しまれています。なお慈照院の茶室には、宗旦狐の掛け軸があります。

②琴の上手なお辰の白狐  その昔、東山天皇の側室・新崇賢門院の夢枕に立った白狐が、御所の辰の方角の森に自分を祀るよう言い残して消えました。聖護院の森の何処からとも無く琴の音がするのは、このお辰キツネが弾いていたのだそうです。また「御辰稲荷」に願掛けをしていた貧しい夫婦が、当社から持ち帰った福石の霊験で子宝に恵まれ、その子が大名の側室になったというエピソードもあります。

③名刀の鍛治を手助けした狐  粟田神社の近くに住む刀匠の名人・三条小鍛治宗近が後一条天皇の勅命で、鎮護の刀を打つことを命ぜられました。宗近は、日ごろ信仰する近くの稲荷神社に祈願に日参します。すると彼の前に立派な刀うちになりたいという童子が現れます。宗近はこの童子を相槌に、名刀「小狐丸」を打ち上げました。童子の正体は稲荷のキツネの化身だったのです。なおこの伝説の普及度は高く、同名の合(相)槌稲荷大明神や遺跡のある社寺が複数存在します。また粟田神社の末社で三条小鍛治宗近を祀る「鍛治神社」もあります。

宗旦稲荷 (上京区今出川通烏丸東入相国寺門前町 相国寺内)

御辰稲荷 (左京区聖護院円頓美町)

合槌稲荷 (東山区粟田口鍛治町)

キツネと「小狐丸」のイメージ写真 (粟田神社の祭礼から)

sakuragai6 の紹介

京都を愛する、ロマンティストの男性シニアです。
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京の風流な狐たち   への2件のコメント

  1. 長尾 美保子 より:

    粟田神社祭礼の子狐さん、晴れの舞台に立たせていただいて、喜んでいると思います。
    今日はお茶のお稽古でした。私も宗旦狐のご利益をいただいて、少しでも風情の感じられるお点前ができたら・・・・。、
    いつもながら、文章・写真の構成がとても垢抜けしています。

  2. sakuragai6 より:

    長尾美保子様
    キツネと「小狐丸」の楽しい写真を、ご提供くださり有難うございました。
    拙い文章と素人写真ですのに、お褒めにあずかり恐縮に存じます。
    どうぞお気づきの点がありましたら、アドバイスのほどよろしくお願いします。

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