3 月 05
一乗寺下り松で宮本武蔵が吉岡一門と対決したという話は有名で、左京区の同所には三叉
路の傍らに一本の松と「宮本・吉岡決闘之地」と記した石碑があります。 この伝説は吉川英治
の小説「宮本武蔵」に登場以来、いまではこれを事実と思い込んでいる人は多いようです。
しかし吉川英治は 「随筆宮本武蔵」の中で小説を書く前に地理を知っておこうと現地を訪ね
たとき、参考史料のわずか一行にも足らない記事をほんとうとすればと前置きをされています。
一方、柏崎永以著「古老茶話」によれば試合の場所が「北野七本松」になっているようです。
北野は北野松原と称し菅原道真の託宣によって一夜に千本の松が生じたという伝説地です。
上京区の七本松通り中立売の西北隅には近年まで老松が残っていましたが現在はメタセコイ
アに代わっています。 なおここは一条通りの西端にあたり 「一条下り松」 とも称したことから
これが誤って「一乗寺下り松」になったのではと言う説には説得性を感じます。
いずれにしても人は史実と伝説のはざまでロマンを求めるのですね。

この一帯が「上京区一条通七本松」かっては老松があった。

老松に代わるメタセコイヤの根元には決闘地の説明看板が
下がっている。

左京区の一乗寺下り松町の「松と顕彰碑」
コメント