ビルに挟まれながら息づく光景   二題

あたかも草薙(くさなぎ)の剣のように民家に食い込んだ鳥居の笠木と島木(写真上)に、根元は民家に宿借りしながら幹は壁を破って空中にそびえる榎の木(写真下)の不思議な姿です。    (わかりにくい場合は写真をネイルクリックしてご覧ください)   前者は左側のエステティックサロンと右側のリサイクルショップの店内でそれぞれ侵入部の先端が確認できます。  錦天満宮はもとこの地にあった時宗、歓喜光寺の鎮守社だったのですが明治維新の神仏分離令によって寺は移され(現在は山科にあります。)神社のみが残りました。   鳥居の上部が民家の私有地にかかつていたのですが鳥居を壊さずに残したものです。   後者は幅3メートルの路地に高さ10メートルの大木がそびえています。 約20年前に近隣の火災時に根元と枝にかかった2軒の店だけが類焼を免れたのです。  火事のあとのビルの建て替え工事に際して、霊験のあるご神木を残そうということで、榎の根元を掘りおこして宙吊りにして工事が終了後にまた元の場所に埋め、ビルの1階の壁に穴をあけて寿司店の調理場まで根を這わしているものです。    いずれも信仰心が生んだ、奥ゆかしい共存の姿といえそうです。

  (場所)      上は中京区西木屋町通四条上ル  寿司店

            下は中京区錦小路通新京極東入ル 錦天満宮一之鳥居

 

 

sakuragai6 の紹介

京都を愛する、ロマンティストの男性シニアです。
カテゴリー: 建物, 樹木, 神社   パーマリンク

ビルに挟まれながら息づく光景   二題 への6件のコメント

  1. ヘルブラウ より:

    神様も窮屈そうなご時世に対応して
    生きていかねばならないお姿が健気でございます。

    草薙の剣とはおもわず失笑でした。

    この木をこうして残すために労を尽くされた人々が多くいたのでしょうね。
    木は周りの建物よりこれからも長く生きていくような気がします。

    今年はさくらがい様にはいろいろとお世話になりました。
    来年もどうぞよろしゅうに!

  2. sakuragai6 より:

    ヘルブラウさま

    こちらこそどうぞよろしくお願いします。

    正月の三方に乗せるお飾りは、丸いお餅がやたの「鏡」、橙は「玉」、干し柿は
    「剣」を意味するらしいですね。

  3. 私の記憶に間違いがなければ、三種の神器のうちの一つは壇ノ浦の戦いで行方不明になったまま。

    それにつけても不景気で「タクシー強盗殺人」が2件。
    明日は我が身か?

    さくらがい様、ヘルブラウ様お知り合いになれた年ですね。

    どうぞ、よいお年を!

  4. sakuragai6 より:

    Mitsuo Sakakibaraさま

    ご指摘のように壇ノ浦の戦いで海中に没したまま発見できなかったのは「草薙の剣」です。 そのため以後は清涼殿の昼御座の剣で代用するようになったそうです。
    なお剣の本体は熱田神宮にあり、入水した安徳天皇が帯同していたのはその分霊でおなじく鏡の本体は伊勢神宮にあり、皇居に本体があったのは勾玉だけだそうです。

    世情、不安定な折ですので十分ご留意のうえお元気で新年をお迎えください。

  5. augustaugust より:

    久々の書き込みです。
    帰省して戻ってきてまとめてみてます!

    ウイングスで錦小路特集したあと、
    この鳥居を確認しにいきました。
    残したままにできちゃうって、すごいですよね。

  6. sakuragai6 より:

    augustaugustさま

    お寿司屋さんの方も店内を見せて貰ったのですが、カウンターの内部の

    大木の根元に、お米とお酒が供えてありましたよ。

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