戦中の秘話から  ヘンリー・スティムソン

"           
 日本に京都があってよかった ” これは京都市が発信のキャッチフレーズです。 京都は第二次大戦中、六大都市の中で唯一、戦略爆撃を受けなかった百万都市ですが、実はその京都が原爆投下の標的の第一に挙げられていたそうです。そしてその当時アメリカの陸軍長官であったヘンリー・スティムソンが京都への投下を思い止めたそうです。これらの事実は京都の住人として知っておくべき重要なことだと思います。終戦前マンハッタンプロジェクトと呼ばれる委員会(空軍士官3名と科学者5人で構成)が1945年5月2日にワシントンで会合し、原爆の標的にする都市を決めていました.      そして標的委員会が第三回目の会合であげた標的は京都、広島、新潟の順でした。京都の場合の具体的なターゲットは梅小路蒸気機関車庫とターンテーブル(転車台)とされていたようです。 それは上空から見分けやすく、京都盆地のほぼ中央にあり、原爆の破壊力を試すには絶好の位置だったからです。しかしこのリストを見たスティムソンは京都は歴史的な都市であり、日本人の宗教の中心地であると強く反対しました。3日後の委員会でも他の委員が強く京都を主張し、それを支持する者もいて会議は紛糾しました。 そこでスティムソンは京都を標的から外すよう2度にわたってトルーマン大統領に要請して了解を得たそうです。これが事実とすれば、この人物がいなかったら、日本の文化の中核が壊滅していたかもしれないのです。       (写真説明)    上は故ヘンリー・スティムソン氏             中央は京都タワーから見た京都市内            下は梅小路蒸気機関車舘の扇形車庫と転車台

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京都を愛する、ロマンティストの男性シニアです。
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戦中の秘話から  ヘンリー・スティムソン への17件のコメント

  1. これはまたもや「恐れ入谷の鬼子母神」!
    三田の慶應大学も爆撃の目標から外された事は知っていたのですが。
    私の故郷、東京の下町は焼夷弾の絨毯爆撃で隅田川は遺体の山だったとか。
    イタチも撲滅されました。ゴキブリと南京虫、ネズミの類はしぶとく生き残りました。

  2. sakuragai6 より:

    Mitsuo Sakakibaraさま

    それは大変でしたね。
    私は終戦の年までは北九州の佐賀市の郊外に住んでいました。
    夜間にB29による空襲爆撃を受けて、ヒルの泳ぐ川にトランクを投げ入れて腰まで
    浸っていましたが、油脂焼夷弾で借家の屋根に飛び火した時はバケツリレー
    で必死に消火にあたりました。 結局、借家と隣の集会所を除き村は全滅でした。
    中学生時代の思い出の一つです。

  3. みっちゃん より:

    京都が原爆投下の標的になっていたとは!!確かに標的になっても不思議ではありません。
    ヘンリー・スティムソンさんは京都が歴史と宗教の中心でありその価値を理解され、強く主張していただいたおかげで現在の日本=京都がある事を京都人は知るべきです。桜貝さんも中学生時代には怖い経験をされているんですね。
    戦後日本は平和な高度成長時代もありましたが現在はいろんな面で又違った問題に遭遇した暗いトンネルに入ったようです。

  4. sakuragai6 より:

    みっちゃんさま

    確かに世界的な不況の波を含めて、日本も歴史的に大きな転換期を迎えているようですね。    また日常生活の中では、高年齢者にも感謝の気持というものが薄れているのではと言う気がしてならないのです。   広島や長崎の被爆者の方には申し訳ないことですが、戦争という過ちは過去のものとして、スティムソン氏にゆかりの方が来日された時には暖かく迎えてあげるべきではないかと思うのです。

  5. yamana より:

    もし終戦が8月15日より遅かったら、第三の原爆は京都に落とされていたはずです。
    京都は空襲の被害はほとんど受けなかった最大の理由は、原爆の目標都市であったためです。文化財云々は後付でスティムソンやウォーナーのおかげではなく、偶然と結果の産物である考えた方が合理的なようです。小規模ながら繰り返し模擬原爆が投下を含む空襲が行われていたことも事実です。
    しかし第一第二ではなく第三の目標でされたことは、彼らが無意識に京都の重要性を認識していたのかもしれませんし、これこそ神仏のご加護があったのかもしれません。
    じゃあ広島城や大浦天主堂も守って欲しかった・・・。

  6. sakuragai6 より:

    yamanaさま

     事実は奇なりですね。
     私はターゲットの一つに何故、新潟が選ばれたのかという点が腑におちない
     のです。

  7. 東京大空襲では、一般市民が標的でした。焼夷弾というのは木造の日本家屋の屋根を突き破り家屋内でペースト状のガソリンが発火するという代物で、絨毯爆撃とは絨毯を引くように帯上に爆撃し中間の焼け残った部分に生き残った市民が逃げても、その部分を再度絨毯爆撃し皆殺しにする。
    これほど腑に落ちない事はありません。母も祖母もその際逃げ惑い生き残りました。
    親戚には亡くなった者もあります。震災記念堂は関東大震災の際、大勢の人が焼け死んだ所で大空襲の時には皆逃げませんでしたが、祖母はあえて記念堂に逃げて生き残りました。父は千島で戦闘についていましたがロシア軍に捕らえられシベリアに4年抑留され帰国後に私が生まれました。

    それでも明日はクリスマスイブ。
    皆様、メリークリスマス。

    今日ダビデの町でみどりごが生まれました。

  8. ヘルブラウ より:

    長崎育ちの私が想うに古い歴史がある方の長崎(グラバー亭、大浦天主堂、幕末の志士たちが集まった花月)はほとんど被害がありませんでしたのでやはり知性が少しは働いていたのではと考えたいような気もします。

    Yamana様は浦上天主堂とお間違えされているような気がします。

    新潟は共産主義ソビエト連邦への威嚇だったという説があります。

  9. sakuragai6 より:

    Mitsuo Sakakibaraさま

    ご家族の方々も波乱万丈の生涯を送られているのですね。
    ”人生とは,キップを買って軌道の上を走る車に乗る人にはわからないものである。”
    という言葉がありました。
     

  10. sakuragai6 より:

    ヘルブラウさま

    有難うございます。    新潟のこと合点がゆきました。
    長崎ではお身内のかたがたもご無事だったのでしょうか。

  11. sakuragai6 より:

    後日談ですが・・・

    スティムソンさんの日記、ニューヨークの雑誌やジャパンタイムズの記事などを見ますと以下の興味のある事実が判りました。

    ①戦争の始まる直前の年にスティムソン氏が新婚旅行で京都を訪れていること。
    ②新潟がターゲットの一つになったのは日本海に面した重要な港で大きな工場などがあること、ターゲットから外れたのは田園地帯の広がりなど地勢的に見て他の都市に比べてその効果が疑問視されたことなどが理由のようです。

  12. 通りがかりの人 より:

    >第三回目の会合であげた標的は京都、長崎、新潟
    これ長崎じゃなくて広島なのでは...

  13. sakuragai6 より:

    通りがかりの人さま

    標的委員会の標的は二転三転しています。 
    第3回の会合では京都、長崎、新潟の順で三標的をあげているのですが
    京都をはずすことが最終的に決まって後に①広島②小倉③新潟④長崎となったようです。  
    <参考文献> 敗戦~1945年春と夏~ 左近允尚敏(光人社2005年9月)

  14. 通りがかりの人 より:

    第3回会合に関しての米軍資料を付けときますが原文には目標は京都、広島、新潟と記されております。長崎はおそらく左近作者の勘違いでしょう。http://www.gwu.edu/%7Ensarchiv/NSAEBB/NSAEBB162/9.pdf

  15. sakuragai6 より:

    通りがかりの人さま

    ご親切に有難うございました。  早速、修正をさせて頂きました。

  16. 2月生まれ より:

    はじめまして!
    先日、アーサー・ビナード氏の講演を聴きに言って、マンハッタン計画の真実を教えて頂きましたが~
    このヘンリー・スティムソンは、京都を守ろうとして反対したのではなかったようです。
    原爆投下の候補地にあげられていたのですが、京都は盆地で海に面していないため、条件には不都合だったため外したようです。
    原爆投下候補地の条件は、海に面していて大きな台風がよく来るところ!
    なぜなら、それが除染の代わりになり、証拠を分かりにくくするため!
    それで、広島と長崎が、条件に合い選ばれたようです。

    広島原爆投下の後、鹿児島の枕崎台風がきて、汚染されたものは、瀬戸内海へと流れていったそうです。

    それも全て、スティムソンの計算通りだったようです。

  17. sakuragai6 より:

    2月生まれ様
    コメントを有り難うございます。
    事実はひとつでも、それぞれの当事者の思惑が加わると
    真実はひとつでなくなるのですね。真実を見極めるには
    心で見聞して心で感じる必要がありそうです。

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