不思議な血天井     正伝寺

北山の正伝寺の山門を出てきたら、風が死んでいたことがあった・・・・。  これは立原正秋の絶筆「その年の冬」の中の一節です。   遠くに美しい比叡の山を望み、白砂敷にサツキを敷きつめた枯山水の庭が静寂を演出しています。  この庭園は京都の代表的な借景庭園として京都市の指定名勝になっています。   一方、視線を頭上に向けると痛ましい血痕の広がる血天井が真近かに迫ってきます。  眼を凝らして見ると手のひらをついたと思われる指の跡などが生々しくリアルです。  血液学の権威者の研究によって368年以前の人間の血液斑点の反応から科学的に証明がされたそうです。 (16件の検査対象の中で半分が0型の由,但し2人分は鑑定不能)         

 写真を見て驚いたのは血に染まる天井板の中に人面とおぼしき白い画像が写っていることです。  妄想と笑われるかも分かりませんが、若しかしたら伏見城で自刃した武士たちの怨念がなせるわざではと背筋に冷たいものを感じました。   そして山門をあとにしたときには、古木を吹き抜ける風が一瞬ざわめいたのです。  何かを訴えるような、この日の風はたしかに生きていました。

(写真説明)    上から血天井、 山門、 獅子の子渡しの庭園、

(場所)       北区西賀茂北鎮守庵町72

 

sakuragai6 の紹介

京都を愛する、ロマンティストの男性シニアです。
カテゴリー: 寺院, 庭園, 建物   パーマリンク

不思議な血天井     正伝寺 への24件のコメント

  1. augustaugust より:

    こっ、これですね。
    ほんとに、見える~っ。
    気づかないまま通りすぎたいところですね。
    怖い・・・。
    風の止まった曇りの日には見たくないような気がします。

    借景の山がきれいに見えますね。
    呼吸を止めて見入る
    静謐な雰囲気がします。

    なんだか解説文の続きから小説が始まりそうなのですが。

  2. 血天井の左上が女性か童の顔の様に見えるのですが・・・

    正伝院は門前まで行ったのですが踝を返して源光庵へ行きました。

    今少し時間の余裕があったら拝観したのに、でも是非行きたくなりました。

    でも一人じゃ行きたくないです。

  3. sakuragai6 より:

    augustaugustさま

    立原正秋の小説は読売新聞に連載され中断されたところまでが単行本になっています。   小説の中にでてくる祗園のお茶屋さんのホームバーには冒頭の一文が色紙
    でかけられているそうです。
    また正伝寺の一帯は、かって賀茂一族が主に仏事を行っていたところになるようです。

  4. みっちゃん より:

    鳥居元忠らが自刃した縁側の板を天井板にして供養したのですね。想像したら怖いですが実物を見ると手を合わせたい気持ちになると思います。一度見に行きたいような
    行きたくないような・・・・・・・・。

  5. sakuragai6 より:

    Mitsuo Sakakibaraさま

    写真をご覧になる方の主観でいろいろなものに見えて、ごく自然かと思います。
    私もつい最近のことですが、たまたま古い料理店の主に心霊写真を見せて貰ったばかりでしたので、インパクトが強かったのかもわかりません。

    私が一人で行きたくないと思ったのは7月26日付でご紹介させて頂いた首塚大明神
    なのです。

  6. sakuragai6 より:

    みっちゃんさま

    はい、おっしゃる通りです。  現在この血天井のあるお寺は京都市内に五つ、宇治市と八幡市にそれぞれ一つの計七つありますが、ここが本命ではないでしょうか。
    まだでしたら、一度お訪ねになって見られたら如何でしょう。  借景の庭園も素晴らしいですし、亡くなられた武士たちへの供養にもなると思いますよ。

  7. 山科日ノ岡から三条通りを西へ市内方面へ向かうと南側(左側)の斜面に階段のように平らな箇所があります。ここに罪人を座らせて首を切り落ちた首が斜面を落ちたとか。毎日のように通過してますが不気味な場所です。老坂のコメントも再度拝見しましたが怖そうですね。
    処で幽霊になるのは美人だけ。例えばお岩さんのように。
    その他の人はお化けになるってご存知でしょうか?
    関東の落語では、ですが・・

  8. sakuragai6 より:

    Mitsuo Sakakibaraさま

    ほほう。  涼しくなってからの幽霊談義ですか。  私は夏には強いのですが冬は苦手なので身に応えます。  お説の落語のギャグもなんとなくうなずけますね。
    「牡丹灯籠のお露」の美しさと「四谷怪談のお岩」や「番町皿屋敷のお菊」のおどろおどろしい姿は対照的ですね。
    7月6日付のブログでご紹介しました「もう一つの子育て幽霊の話」にでてくる後姿の女性は果たして幽霊かお化けかどちらでしょうね。

  9. 夜目遠目後姿。。。

  10. sakuragai6 より:

    Mitsuo Sakakibaraさま

    素晴らしい表現です!   「笠の内」のかわりに「後姿」とされたところがにくいですね。

  11. ヘルブラウ より:

    無事帰独しました。
    京都では楽しい時間をお忙しいなかつくっていただきありがとうございました。
    これこそブログ冥利につきるとおもいました。これからもよろしゅうに!

    さてこの血痕天井板なんですが、私には幾つもの顔が見えます。
    まず左上のサクラガイさまも見える少しおでこが光る妙齢のにこやかなおじいさん、
    右上に千利休のような帽子のお方、その下に亀が泳いでいるのを下から見た姿、
    そして中央下に羊のような、いや犬の新種のような顔、
    小さいのまで入れるとまだまだ見えるようです。
    見ていてあきませんが美しいものではなくやはり気持ち悪くなりそうです。

  12. sakuragai6 より:

    ヘルブラウさま

    大変お疲れさまでした。  今回はつかの間の時間で申し訳なかったですが次回 お越しの時は祗園あたりでゆっくり杯を交わしましょう!
    相変わらず観察力が豊かですね。     私には人面の他に何匹かの子犬までは、見えます。   でもこれはきっとお寺の方の供養によって無事に成仏できた、武士(もののふ)たちが陰惨なイメージを浄化して参詣者を気持ちよく迎えるためにいろいろと姿かたちを変えて見せているのではと思うようになりました。

  13. Gutten Tag! Herburau.Wie gehte es Ehnen? Ich come aus Tokio.
    Wo wohnen Sie? Ich wohne Otsu.

    久しぶりのドイツ語なんで通じたかしら?スペルは自信なし。

  14. ヘルブラウ より:

    Mituo Sakakibaraさま、
    この場を借りてお返事させていただきます。
    ハイもちろん通じましたよ、一つだけ、私の名前はスペルではHellblau(淡い青)です。
    北ドイツのハンブルクに30年近く住んでいます。
    よかったら私のブログ「グレーは淡青」へいらしてくだり、
    コメントなどもいかがでしょうか?!

  15. Danke Frau Hellblau!

    南ドイツの小さな町「ミヒェルスブルグ」にシュベスターが沢山います。
    連れ合いは行った事があるですが、蛍が飛んでいたり野イチゴを採って食べたりしたそうです。ドイツ人のお客様に尋ねても誰も知らないと云われます。
    大阪の美々卯にいらしたのですね。私は日本橋の方へよく行きました。
    桜貝先輩にも紹介した「銀座ぶらサイト」は友人夫妻を30分以上待たせて夢中で夜景を撮りました。お前と付き合うには忍耐がいると言われています。

    Die Narren und Kinder sagen die Wahrheit.

  16. yamana より:

    1年ほど前までこのあたりが職場でした。
    入社してすぐの頃、某先輩に「あそこに血天井と庭で有名な○○寺っていうお寺があるんでいっぺん行っといたほうがいいよ」と言われましたが、行ったのはその一年以上あとでした。

    こんないいところなのに、なぜ訪れる人が少ないのでしょう。11月末・週末・真昼間・快晴と四拍子そろったときですらこの景色をひとり占めできたことがあります。基礎知識がなくてもこの良さはじゅうぶん体感できると思うのですが。

    知る人ぞ知る内緒にしておきましょうか(笑)

  17. sakuragai6 より:

    Yamanaさま

    アドバイスのとおり本物でしたね。
    確かにそっとしておきたい、とっておきの寺院の一つだと思います。

  18. YahooBot より:

    Nice site, thanks for information!

  19. sakuragai6 より:

    To YahooBot

    It was a real delight to receive your comment!
    Thank you very much for your kindness.

  20. クロカワトシヒコ より:

    随分と前に息子が居る京都に出かけた際、時間に余裕ができて、どこか余り見学者の少ない良いお寺さんが無いかとタクシーの運転士さんに尋ねたところ、案内されたのが、正伝寺さんでした。今となったは、詳しい所在地が判らずに居て再度訪れたいと強く思っています。
    確かに武将のお顔と思われる血痕の跡が見受けられます。どうか成仏していただきたいと思います。
    昔から、幽霊には、足が無いと言われていますが、幽霊には、足があるのです。死者が着る経帷子は、足が完全に隠れて見えない様に身丈の長いキモノを仕立てられているためです。現に牡丹灯籠では、カランコロンと下駄の音がします。円朝が足の無い幽霊を大変怖く描いたのが通例になってしまったのだと思います。幽霊は三途の川を渡れずにさまよい歩いているのだと聞いた事があります。

  21. sakuragai6 より:

    クロカワトシヒコさま

    正伝寺の場所は京都駅からですと市バス西賀茂車庫行⑨番に乗車して
    神光院前で下車して徒歩で約15分のところです。(約1時間)
    神光院は太田垣蓮月ゆかりのお寺で、近くには蓮月のお墓のある西方寺もあり、ご関心がおありでしたらお勧めしたい場所です。
    ご存知のとおり正伝寺の方丈の天井は関ヶ原の戦いの前哨戦となった伏見城落城の悲劇のしるしで鳥居元忠以下が自刃した廊下の板を天井としたもので血痕には無念と怨念のこもった迫力を感じます。

  22. 植松 より:

    いやぁ、めっちゃこわいですね。
    今度修学旅行でいくのですが、とても興味がわいてきました。

  23. sakuragai6 より:

    植松様

    京都は見るところが沢山あるので、選択が大変ですね。
    有意義なご旅行になりますように・・・

    若しお時間があるようでしたら、同じブログ「伏見稲荷大社の不思議」の中でも珍しい写真をご紹介(2009年12月29日付)していますのでご覧になってみてください。

  24. uesama より:

    鳥居元忠以下が自刃した廊下の板を天井としたものってゆーのが
    なんかすごいですね。 修学旅行にいくときに参考にしたいと
    おもいます!!! ありがとうございました。

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